抄録
休日交通計画の必要性が叫ばれるなかで, 休日交通行動のメカニズムはまだ解明されていないのが現状である。そこで, 本研究では週末買物交通を対象に1週間の買物交通データを用いて, 個人の買物行動特性を把握すると同時に, Ordered Probitモデルで表した序列選択である平日買物頻度と2項Probitモデルで表した離散選択である週末買物交通発生の同時決定モデルを提案した。具体的に, Ordered Probitモデルの潜在的選好関数の誤差項と2項Probitモデルの効用関数の誤差項が相関をもち, しかも, 2変量正規分布に従うと仮定することによって, 同時決定モデルの定式化を可能にした。実証分析の結果として, 同時決定モデルの妥当性を確認できた。