1999 年 16 巻 p. 147-154
AHPの絶対評価法は、ある絶対的評価水準を設定し、それを被験者に評価させることによってその重み付けを行う。そして、このウエイトによって各評価要因に対する各代替案の評価を行う方法である。これは、相対評価法に比べて被験者の負担を軽減することが可能である。しかし、この方法においても、絶対的評価水準の重み付けのプロセスにおいて、まだ煩雑性が残こされている。そこで、本研究ではこの絶対的評価水準に着目し、精神物理学の観点から評価水準のウエイト理論を構築した。そして、この理論から得られる意味論的なウエイトを各評価水準に設定し、被験者の負担を一層軽減することが可能な意味論的評価法を新たに提案した。