抄録
本研究は、自動車関連税制の変更による燃料消費量削減効果の推計を行なうための経験型モデルを開発するものである。従来研究から拡張を行なった点は (1) 外生的に取り扱われることが多かった保有、使用、平均速度、走行燃費をそれぞれ内生変数としたこと、(2) これらが外生的に扱われてきたためになされてこなかった乗用車の保有・使用により決まる速度や燃料費用が、再度保有・使用に影響を与えるというフィードバック構造を取り入れたこと、そして (3) 自動車関連税制の変更、税収の使途による変化を捉えられるように変数を明示してモデル化を行なった。第1段階であり前提、仮定に課題が残るが、ある程度の現況再現性生を有するツールを作成した。