2001 年 18 巻 p. 123-128
本研究は、交通行動調査におけるコンピュータベース調査の開発とその有効性の検討を目的としている。コンピュータベース調査の特徴の整理した上で、GIS機能を組み込んだコンピュータネットワーク対応型の交通行動調査システムを開発し、買物時の交通手段選択に関するSP調査に適用した。調査票調査によるデータと比較する形で交通手段選択モデルへの適合性を検討したが、モデルの説明力に関しては調査票調査に劣る結果となった。一方で、仮想代替案に対する現実感など、調査システムに対する被験者の評価がモデルの説明力に影響を与えることが明らかとなり、今後同様のシステムを開発する上での重要な示唆となった。