2004 年 21 巻 p. 485-491
地方都市では, 朝夕のピーク時の一時的な通勤交通の集中により渋滞が発生しており, その緩和や解消にはオフピーク通勤等のピークを分散させる時差通勤対策が有効であると考えられる. 道路混雑に悩む地方都市においては, オフピーク通勤の単独実施ではなく, 他のTDM施策と組合せた導入が検討されているのが通常である. しかしながら既往のTDM導入効果評価事例を見ると, TDM組合せ導入の評価が行われたものはあまり見受けられない.
本研究ではオフピーク通勤と他のTDM施策とを組合せ導入した場合の導入効果を, 相乗・相殺効果を考慮した上で簡便に予測・評価できる手法について検討した. この手法を用いて2つの地方都市を事例に, 導入効果の予測を実証的に行った.