土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
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事業説明における整備イメージ動画を含めた両面情報の呈示順序が態度に及ぼす影響
山中 英生田村 英嗣村橋 大輔
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2006 年 23 巻 p. 221-228

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抄録

様々な公共事業のコミュニケイティブな計画を進めるため, 地域住民や関係者に対して, ワークショップ, 説明会などを通じたコミュニケーションは重要性を増しており, 最近は, 3次元CGなど視覚情報を駆使した試みが多く見られる. このプロセスでは, 事業内容について偏りのない情報を共有し, 事業への関心を促すとともに, 情報に対する信頼を確立して, 事業課題の解決に向けた参画を促す, といった説得的コミュニケーションが重要とされる.本研究は, 事業説明や視覚情報の呈示順序に関する知見を得ることを目的としている.具体的には, 地方都市部での鉄道高架事業の説明会を想定したシナリオ実験を用いて. 事業のメリット・デメリット情報と, 3次元CGによる動画情報を組み合わせた両面呈示を構成したWEBアンケート実験によって, 呈示順序が被験者の事業内容想像容易性, 事業関心度, 情報信頼性, 事業賛同意向といった態度に与える影響を分析し, コストに関する情報を動画より早期に示すことが望ましいことを明らかにした.

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