抄録
本稿では関西発着国内航空旅客輸送市場を対象として, Bi-Level型航空旅客輸送市場モデルを適用し, 関西3空港の需要構造の特徴について検討した. まず平成14年の市場を対象として, モデルの再現精度を評価した結果, 航空旅客数に関しての精度は高いものの, 運航頻度に関して過大に推計する傾向があることがわかった. 次にモデルを用いた定性分析では, 大阪空港での容量制約が強化された場合, 関西空港への旅客のシフトが生じるが, 神戸空港での容量制約が緩和されれば, 神戸空港に旅客のシフトが生じることがわかった.