2008 年 25 巻 p. 141-146
近年、環境的な視点から都市・地域計画を評価・検討していくことの重要性が各所で議論されている。一方で、それら都市・地域は多種多様な特性を持つ地区から構成されており、それら地区において、どの程度の環境負荷を発生させているのかについての研究は数少ない。そこで本研究では、近年注目されているエコロジカル・フットプリント指標を用い、岡山市を対象として地区レベルでの環境負荷超過率の検討を行った。分析の結果、市中心部や鉄道沿線だけでなく郊外部の幹線道路沿道においても環境負荷超過率が100倍以上の地区が存在することを明らかにした。その一方で、山間部や農村部においては1.0以下の地区も存在することを明らかにした。