抄録
現在、自動車利用の将来変化が社会の大きな関心事となり、新たな交通需要予測の公表等、様々試みられている。ただ、個人の運転削減意向に決定的な影響を与えていると考えられる「運転動機」に関わる解明が不十分となっている。本研究ではこの運転動機に着目し、どのような運転動機を有するドライバーが地方中心都市にどの程度存在し、将来的にどう構成変化がみられるのか定量的に把握した。更に、運転動機に応じた将来的な運転削減可能性について分析した。その結果、加齢、経済的理由、環境意識等に基づく潜在的な自動車運転削減可能性は決して小さくなく、社会状況の変化や働きかけの工夫により将来的な自動車の運転削減可能性は非常に大きいことを明らかにした。