抄録
本論文では,広告頻出語を用いて,自動車と公共交通の広告訴求内容の把握・比較をするとともに,それらの広告が交通手段に対する態度や実際の交通行動に与える影響を比較分析した.まず,広告連想強度を用いた因子分析を行い,「自動車―情緒」「自動車―機能」「公共交通―非日常」「公共交通―長距離移動」の4因子を得た.次に,広告因子が,交通行動の心理プロセスに与える影響を調べるため共分散構造分析を行った結果,自動車広告因子は2因子とも自動車への肯定的態度を活性化し,公共交通広告因子は,非日常因子のみ公共交通への肯定的態度を活性化するという結果が得られた.