抄録
本研究では,先行研究で得られた知見を踏まえて,心理的方略による放置駐輪削減が実務的に可能であるか否かについて実証的に検討することを目的とする.この目的の下,放置駐輪問題が顕在化している東京都目黒区の東急電鉄東横線都立大学駅周辺を対象として,駐輪場の情報等を記載したリーフレットを作成・配布し,併せて,コミュニケータによる説得的コミュニケーションを行った.その結果,駐輪場の整備と共にこれらの施策を実施することにより,放置駐輪台数が2割~3割程度減少していることが確認され,そのうち心理的方略の実施後の減少量が占める割合は5割~6割程度であった.また,調査対象となったすべての一時利用専用駐輪場において,心理的方略の実施前後において,その利用台数が増加していることが確認された.