抄録
近年,救急搬送や救急医療活動においては,全国的な医師不足や救急搬送患者の受け入れ拒否件数の増加,消防署から救急要請場所までの現場到着時間の増加など,多くの問題を抱えている.本研究では,プレホスピタルケア(病院前救護)の充実が患者の救命率や入院後の回復率(予後)に大きく影響することを踏まえて導入が検討されている医療情報デジタル伝送システム運用のためのアンテナ基地局モデルを構築し,石川県小松市において本モデルを適用した.また,本システム導入による人的損失額を算出することにより,システムの有効性を示した.