日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
地域の共生・協働意識に支えられた世代間交流プログラム
東京都A小学校が独自に実践する「里孫制度」からの検討
佐々木 剛草野 篤子
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2016 年 6 巻 1 号 p. 37-47

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抄録
東京都多摩地区にあるA小学校は、1991年から現在までおよそ25年の長期に渡り、小学生と高齢者の間で「里孫制度」と名付けた独自の世代間交流プログラムを実施している。この取り組みは、高齢者が生活する高齢者介護施設と、B市の社会福祉協議会及びA小学校を支える地域住民で組織する協議会が運営を担っている。  本研究では、現存する資料と文献、及び活動の発足経緯を知る人への聞き取り調査により、この実践が地域に根ざしたボランティア意識により支えられていることを明らかにした。特に、このA小学校の実践は、総合的な学習の時間が制定・実施される前から共生の思想による地域社会と一体化した福祉教育を進めていた。また、この実践は地域との好循環による小学校の実践としては数少ない、地域と学校及び周辺住民との協働による事例となっている。本研究は、この「里孫制度」が作り出した地域社会との協働や共生の意識の背景を探るとともに、これからの福祉教育において必要な世代間交流プログラムの考え方と、学校教育に根づくために必要な概念を検討した。
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© 2016 日本世代間交流学会
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