2017 年 33 巻 1 号 p. 53-81
現在、長期療養高齢者が、経口摂取以外の方法で栄養を摂取することで療養場所を見つけづらくなっている現状がある。そこで、高齢者の栄養摂取の方法と退院後の行き先との関係について注目し、住宅型有料老人ホームYにおいて、入居者家族から聞き取り調査を行った。その結果、本人は意思表示が困難なため、家族は本人の意思を確認できず悩みを抱えていることがわかった。また経口摂取が困難な高齢者であっても受け入れ可能な「住宅型有料老人ホーム」を選択せざるを得なかったという現状が示された。