Journal of Pesticide Science
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イネにおけるジャスモン酸処理や病原菌感染による9-および13-KODEの蓄積
西口 沙也加村田 晃一宇部 尚樹上野 琴巳手林 慎一寺石 政義奥本 裕森 直樹石原 亨
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論文ID: D18-022

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抄録
イネにおいて1 mM のジャスモン酸を処理することで蓄積量が増加する化合物の探索を行った.その結果,2つの化合物12の蓄積量が増加することがわかった.マススペクトルとHPLCにおける保持時間を標準品と比較することで,12をそれぞれ13-oxooctadeca-9,11-dienoic acid(13-KODE)および9-oxooctadeca-10,12-dienoic acid(9-KODE)と同定した.これらの化合物の蓄積はイネごま葉枯病菌の感染によっても誘導された.一方で,各KODEをイネの葉に処理すると,抵抗反応に関連する二次代謝産物のサクラネチンやナリンゲニン,セロトニンの蓄積が誘導されたため,これらのKODEが病害応答に関与していることが示唆された.KODEと同じくα,β-不飽和カルボニル構造を持つ化合物について,同様の活性があるか調べたが,KODEの作用は再現されなかった.二次代謝産物の誘導には一定の長さをもった炭素鎖など他の構造因子が必要であると考えられた.
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© 2018 Pesticide Science Society of Japan
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