ピレスロイド系殺虫剤トラロメスリン [(S)-α-cyano-3-phenoxybenzyl (1′RS)-cis-(1R, 3S)-3-(1,2,2,2-tetrabromoethyl)-2,2-dimethylcyclopropanecarboxylate] は太陽光下で容易に脱臭素化されて, 殺虫効力を発揮するに十分な量 (最大18.0%) のデルタメスリンを生成した. またトラロメスリンの光安定化剤といわれているアゾ色素 [1-[[4-(phenylazo)phenyl]azo]-2-naphthol] (CI Solvent Red 23) は実施用濃度でのトラロメスリン (0.5μg/cm2) の 光分解を抑制せず, 一方, 同濃度のデルタメスリンの光分解を抑制した. その結果, トラロメスリンはアゾ色素の共存下でも光分解を受けて有効殺虫成分であるデルタメスリンに変換され, それに対するアゾ色素の安定化効果により, 生成したデルタメスリンの蓄積量が一時的に増加する傾向が認められた.