Journal of Pesticide Science
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ナプロアニリドの毒性試験の概要
三井東圧化学株式会社精密化学品事業部
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1987 年 12 巻 3 号 p. 563-566

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抄録
ナプロアニリドの安全性評価のため各種毒性試験を行なった. その結果, 本剤は急性毒性が低く, 眼および皮膚に対する刺激性もきわめて軽度であった. 亜急性および慢性毒性試験では高用量群において一部の臓器重量の増加等の変化がみられたが, 発癌性は認められなかった. また, 繁殖性に及ぼす影響および催奇形性は認められず, 変異原性は陰性であった.
ナプロアニリドは昭和53年8月に登録申請し, 翌年11月に登録を取得した. 登録保留基準値は0.05ppm (米) と設定された.
単剤に続きイネ科のヒエに対して効果の高い除草剤との複合剤が上市され, その経済性とナプロアニリドの開発経緯の創造性により, 昭和61年度大河内記念生産賞を受賞し, すぐれた農業用資材として評価されている.
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© 日本農薬学会
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