Journal of Pesticide Science
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フェンバレレート (スミサイジン®) の土壌および土壌微生物による代謝・分解
大川 秀郎南部 健二乾 博宮本 純之
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3 巻 (1978) 2 号 p. 129-141

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抄録

CNまたはCO基を14Cでラベルしたフェンバレレートを1.0ppmの割合で土壌に添加し好気的畑地条件に保つと徐々に分解される. 小平, 安土土壌中で, フェンバレレートの半減期はおのおの15日と3ヵ月であり, 8ヵ月後の残留量はおのおの0.034ppmと0.151ppmであった. また, 嫌気条件下での分解は遅く, 滅菌土中ではほとんど分解されなかった. フェンバレレートはエステル結合の解裂, ジフェニルエーテル結合の切断, 環水酸化, CN基のCONH2基への水和反応などを経て分解され, これらの反応から生じた分解物は土壌中に長く残留することなくさらに分解され14CO2を生成する.
また, フェンバレレートは土壌微生物の培養液中でも速やかに分解され, 好気的畑地条件下とほぼ同様な代謝物を与えた.
フェンバレレートは小平, 安土, 交野土壌から水によってほとんど溶脱されなかったが, 武庫砂土ではわずかに下層への移行が見られた. また, 分解物2-(4-chlorophenyl)isovaleric acid は水によって土壌から溶出された.

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