Journal of Pesticide Science
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ヨトウガ幼虫における diflubenzuron のキチン合成阻害の機構
満井 喬信沢 智恵子深見 順一
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1981 年 6 巻 2 号 p. 155-161

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抄録
ヨトウガ終令幼虫を供試して, diflubenzuron およびポリオキシンDのキチン合成阻害作用を検討した結果, 両薬剤ともキチン合成を強く阻害することが, in vivo, in vitro ともに認められ, in vitro でのID50はそれぞれ8.9×10-9Mおよび8.8×10-8Mであった. 14C-glucosamine を終令幼虫に注射し, 体中で生成された 14C-uridinediphospho-N-acetylglucosamine (14C-UDP-AGA) を分析した結果, diflubenzuron 処理虫では無処理虫に比し約1.5倍の14C-UDP-AGAの蓄積が認められた. このことから, diflubenzuron はUDP-AGAからキチンへの step を阻害すると結論された. ヨトウガ幼虫から得られたキチン合成酵素に及ぼす両薬剤の影響を調べた結果, ポリオキシンDはこの酵素を強く阻害するが, diflubenzuron はこの酵素を in vitro では阻害しない. しかし, diflubenzuron を in vivo で処理した幼虫から得られた酵素の活性は, 無処理虫の酵素活性の約1/10にすぎなかった.
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© 日本農薬学会
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