日本公衆衛生雑誌
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公衆衛生活動報告
地域専門機関とインフォーマル組織間のネットワーク構築促進プログラムの評価 地域包括支援センターにおける試行
村山 洋史兒島 智子戸丸 明子奈良部 晴美立花 鈴子山口 拓洋村嶋 幸代
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2010 年 57 巻 10 号 p. 909-920

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抄録

目的 地域の専門機関とインフォーマル組織間のネットワーク構築を促進するための社会的認知理論に基づいたプログラムを地域包括支援センター職員に対して試行し,その有効性を検討することを目的とした。
方法 プログラムは,東京都世田谷区の地域包括支援センターの職員 9 人に対して 1 年間(全10回)実施された。プロセス評価として,参加者を対象に,各回の満足感や内容の分かりやすさ等の内容評価と参加者の目標達成度の評価を行い,全プログラム修了後にはプログラム全体への満足感を評価した。定量的アウトカム評価として,プログラムの開始時と終了時にインフォーマル組織とのネットワーク構築に関する自己効力感等を測定した。また,定性的アウトカム評価として,プログラム修了者に対してインタビュー調査を実施した。
結果 参加者 9 人中,1 人が脱落したものの,8 人がプログラムを修了した。プログラムの内容評価,およびは目標達成度の評価は,いずれの回でも肯定的な評価が多かった。また,全プログラム修了後の参加者のプログラムへの満足度は高かった。さらに,インフォーマル組織とのネットワーク構築に関する自己効力感をはじめとする参加者個人の認知面の変化,ならびに地域包括支援センター全体としての意識や雰囲気の変化がみられた。
結論 今後,より詳細にプログラムの有効性,妥当性の検証を行っていく必要があるものの,地域包括支援センター職員への試行を通して,一定程度の有効性が示唆された。

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© 2010 日本公衆衛生学会
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