Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
γ-アルミナ担持および高表面積チタニア担持モリブデン,コバルト-モリブデン,ニッケル-モリブデン水素化脱硫触媒挙動の35Sトレーサー法に基づいた比較
石原 篤Franck Dumeignil森本 一也銭 華衛加部 利明井上 愼一武藤 昭博
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50 巻 (2007) 3 号 p. 154-161

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抄録

35S]DBT水素化脱硫反応の結果に基づき,高表面積TiO2担持およびγ-Al2O3担持MoS2,CoMoS,NiMoS水素化脱硫触媒の反応特性を比較した。すでに我々が公表したMoS2およびCoMoS系触媒を用いて得た結果のまとめと,NiMoS系触媒を用いた際の新結果との比較を行った。
MoS2/Al2O3触媒にNiあるいはCoを添加すると,水素化脱硫反応が著しく促進する。プロモーターがどちらであっても,移動可能な硫黄量(S0)の増加が見られる。しかし,相異点もあり,Ni助触媒を添加したMoS2触媒では,H2Sの放出速度定数(kRE)がNi : Mo比に対して火山形プロットになるのに対し,Co助触媒においては,同定数は低いCo : Mo比から横ばいになることが分かった。
脱硫反応時にMo/TiO2触媒上に形成されるTiMoS相が硫黄の挙動を促進させるために,Mo/Al2O3触媒に比べMo/TiO2触媒の活性が高い。しかし,CoMo/TiO2触媒はCoMo/Al2O3触媒より活性が低い。その理由として考えられることは二つあり,(1)TiMoS相とCo助触媒の影響が同時に発生し,硫黄 ・ 金属間の結合が不安定となるためと,(2)MoとCo間の相互作用が十分に起こらないためである。また,Mo/TiO2触媒にNi助触媒を添加すると,kREおよびS0の値がともに増加することも分かった。この結果,TiO2担持NiMo触媒とAl2O3担持NiMo触媒の脱硫能が近づいた。
35Sアイソトープトレーサー法により,水素化脱硫触媒の反応特性に及ぼすCoの添加効果とNiの添加効果は異なっていることが明らかとなった。

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© 2007 公益社団法人石油学会
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