テレフタル酸と種々のカチオン(Cr3+, In3+, Al3+, Cu2+ および Zn2+)からなる金属有機構造体(MOF)を水熱あるいはソルボサーマル法で調製し,XRD,窒素吸脱着等温線,TG-DTAおよびFE-SEMで分析した。調製したMOFは,結晶性かつ高純度であると示唆された。MOFをカラム充填剤とし,アルキルベンゼン類のクロマト分離を検討した。その結果,MOFがアルキルベンゼン類の沸点や分子サイズの違いを識別できることを見出した。MOFのミクロ細孔中の拡散の活性化エネルギーは25~60 kJ mol−1と計算された。空気雰囲気下でのプログラム昇温中のXRD測定から,MOFの構造は230 ℃までの温度で拡張も収縮もしないことが明らかとなった。