Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
担持遷移金属酸化物とCu/ZnO/Al2O3の複合触媒によるジメチルエーテルの水蒸気改質
大塚 文人多田 昌平菊地 隆司
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2016 年 59 巻 6 号 p. 293-298

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抄録

ジメチルエーテル(DME)の水和反応の酸触媒として,担持遷移金属酸化物(X/YX=WO3,Nb2O5Y=Al2O3,TiO2,SiO2)を検討した。DME水蒸気改質反応に適した温度域で,Nb2O5/Al2O3触媒は検討した担持遷移金属酸化物触媒の中で最も高いDME水和反応活性を示した。このNb2O5/Al2O3触媒において,Nb2O5担持量や焼成温度を変えて触媒を調製し,水和反応活性の向上を検討した。焼成温度の影響として,800 °Cを超える温度で焼成すると新しい結晶相AlNbO4が現れた。また,BET表面積は焼成温度の上昇で単調に低下した。Nb2O5担持量の影響については,25 wt%までは担持量の増加とともに酸量が増加し,さらに担持量を増加しても酸量はほぼ一定であった。500 °Cで焼成した25 wt% Nb2O5/Al2O3触媒が最もDME水和反応活性が高く,この触媒をCu/ZnO/Al2O3触媒と混合してDME水蒸気改質反応に使用した。Cu/ZnO/Al2O3触媒のNb2O5/Al2O3触媒に対する混合比は,重量比で1が最適であることが分かり,酸触媒のγ-Al2O3と混合した場合よりもDME水蒸気改質反応活性が高いことが分かった。

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© 2016 公益社団法人石油学会
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