Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
シリカ修飾ニッケル触媒を用いたグリセリンからメタンへの直接変換
今井 裕之 山脇 愛美黎 暁紅
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2017 年 60 巻 6 号 p. 311-321

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抄録

バイオディーゼル製造で廃棄されるグリセリンをエネルギー資源として活用するため,グリセリンからの水素生成と同時に炭素成分のメタン化を行った。ニッケル源とシリカ源の混合ゲルをアルミナに担持することで,シリカをニッケル粒子間のバッファーとしたNi–SiO2/Al2O3触媒を合成した。Ni–SiO2/Al2O3触媒において,水素の外部供給なしに,グリセリンからメタンの選択的合成を達成した。反応条件の検討により,高い温度,圧力,水/グリセリン比においてメタン生成が有利になることを見出した。また,シリカ修飾は,反応中におけるニッケル粒子のシンタリング抑制および触媒上への重炭素質(コーク)蓄積の抑制に効果を示した。特に,コーク生成 · 蓄積はシリカの担持量に影響を受け,シリカ量の増加とともに蓄積コーク量は減少し,ニッケルの炭化によるニッケルカーバイドの生成が抑制された。

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© 2017 公益社団法人石油学会
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