Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文 — 特集「鳥取大会」 —
加溶媒分解と接触分解による木質バイオマスからの炭化水素燃料製造
嶋田 五百里小林 豊太田 晴久鈴木 健吾高塚 透
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2018 年 61 巻 5 号 p. 302-310

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抄録

木質バイオマスの石油代替燃料としての利用には,効率的かつ安価な脱酸素化により炭化水素に転換することが求められる。本論文では,加溶媒分解前処理および重質油との混合接触分解からなる2段階プロセスを提案し,これまでの検討結果を報告した。加溶媒分解では,グアイアコールおよび水を溶媒とし,酢酸触媒を用いて90 C%以上の液化を達成した。加溶媒分解で得られた液体生成物と重質油モデル物質(n-エイコサン)の混合接触分解では,バイオオイルは主に気体炭化水素とコークに転換された。また,水素移行活性を高めることで,水素を反応場に供給していないにもかかわらずH2Oを生成する脱酸素経路が促進された。さらに,水素移行反応による脱酸素化はオレフィン類の水素化よりも優先して進行することを確かめた。この結果より,バイオオイルと重質油の混合接触分解において水素移行活性を高めることで,オクタン価の低下を抑制しつつ効率的な脱酸素化が達成できることが示唆された。

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© 2018 公益社団法人石油学会
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