抄録
固体酸性の異なる白金担持Y型ゼオライトをn-ヘキサンの異性化反応に適用し, 反応の選択性に対する固体酸性の影響を明らかにした。固体酸性はY型ゼオライトのNa+の含有率をイオン交換法で変えることにより制御した。酸度関数H0≦-8.2の強酸点は分解反応と異性化反応を促進する。H0=-2~-6の中間強度の酸点は異性化反応のみを促進する。H0≧2の弱酸点はこの反応には不活性であった。Na+で45%イオン交換したY型ゼオライトを担体とした白金触媒の酸点のほとんどはH0=-2~-6の酸強度を持つ。そのため, この触媒は分解活性を示さず異性化反応に対して90%という高い選択性を示した。さらに, 反応•再生の繰り返し操作に対して安定であり, チオフェンに対する耐被毒性も高い。