Journal of the Japan Petroleum Institute
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ニッケル担持ゼオライト触媒を用いたメタンのドライリフォーミング
井上 博晴幡中 伸行貴傳名 甲村田 聡野村 正勝
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2002 年 45 巻 5 号 p. 314-320

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抄録
ゼオライトをベースとするいくつかの担体にNiを担持した触媒を用いてメタンのドライ (炭酸ガス) リフォーミング反応を行った。用いた3種のゼオライト, H-Yゼオライト, H-モルデナイト, Na-モルデナイトの中で, H-モルデナイトが最も高活性を示した。参照触媒であるNi/Al2O3と比較すると, ニッケル担持H-モルデナイト触媒は高い初期活性をもつが, 反応に伴う活性劣化はNi/Al2O3よりもわずかに速く進行することがわかった。また, ゼオライトとアルミナの混合担体についても活性試験を行ったところ, アルミナと混合することにより, 触媒の活性劣化が抑えられることが明らかとなった。H-モルデナイトとアルミナを混合した担体にNiを担持した触媒は検討した中で最も高い性能を示し, 常圧のCO2/CH4/He気流下 (20/20/40ml/min), 750°Cの条件で, CO2初期転化率は95%を示し, 少なくとも20時間以上活性を保つことがわかった。この混合担体に担持したNi触媒は, 参照触媒として用いたNi/Al2O3と比較して高いことがわかった。
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