2006 年 51 巻 1 号 p. 8-17
ここ数年で図書館へのICタグの導入が進んでいる。その主な目的は手続きの簡易化であり, それによる運営コスト削減である。手続きが簡易になることにより, 利用者が自ら貸出手続きを行うための自動貸出機の導入も普及しつつある。一方, 電子図書館化の動きも, Webページの整備などの段階からMy Libraryのような利用者サービス向上へと, その重点が移りつつある。本稿は, 導入されたICタグシステムを活用することにより, このような利用者サービスを提供し, また従来サービスの向上に役立てるためのいくつかのアイディアを提案する。