植物学雑誌
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あさがほノ花色ノ遺傳研究第四報
微色花ニ關與スル因子ト其ノリンケージ
萩原 時雄
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1930 年 44 巻 527 号 p. 573-580

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抄録

あさがほ (Pharbitis Nil) ノ花ノfaint colourationノ遺傅性状ヲ研究シテ、コノ如キ色調ハ普通ノ色調ヲfaintニスル一優性因子Weノ存在ニヨルモノデ、且ツ、其ノ因子ニハ抑制因子Faガアルコトヲ明ニシタ。尚、fa因子ガdusky colourニ關與スル因子ノ一ツト強度ノリンケージ關係ヲ保有スルコトヲ發見ジ夕。fa因子ガ斯様ニlinkズルdusky因子ハ葉ノ黄色因子ド強度ノ關係ブ有スルdy1デナクテ、dy2デアル。
fa因子ハ鼻葉因子 (ya) ト10.1%.又、dy2因子ハyaト6.6%ノrecombination frequencyヲ以テlinkススルコトヲ知ツタノデ、前記ノfa, dy2因子間ノリンケージガ明ニサレタ。ソシテ是等ノ三因子ハ恐ラク、ya-dy2-faノ順序ヲ以テ同一染色體上ニ其等ノlociヲ占ムルモノト考ヘタ。
立田葉因子 (m) ガfa因子ト12.5%又、ya因子ト25%位ノrecombination frequencyヲ以テ夫々linkスルノデハナイカト思ハルゝ二實験ヲ得タ。
節間ノ短縮ニ基ク矮性種ニハ二種アルコトヲ二種ノ矮性種ノ間ノ交配實験デ認メタ。ソシテ、夫々dw1, dw2因子ガ定メラレタ。コレ等因子ノ中、一ツdw2ハ丸葉因子 (c0) ト22.6%ノrecombination frequencyヲ保ツコトヲ發見シタ。
尚、著者ハc0因子ガm因子ト、又、dw2因子ガfa因子ト夫々低度ノlinkage intensityヲ以テ互ニlinkスル樣ナ場合ヲ観タガ、recombination frequencyガ夫々40.5%40.3%デ低度デアルノデ、決論ヲ若干躊躇シテ、他日攻究ノ上再論スルコトニシ茲ニ、コノc0-m, dw2-fa二リンケージノ存在ヲ保留セバ、本報デ述ベラレタ四個ノ因子ハ恐ラクya-dy2-fa-mノ順序デ同一染色體上ニ其等ノlocヲ占ムルモノナラン。

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