海岸植物ノ滲透壓ニ就イテ
1938 年 52 巻 621 号 p. 485-492
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1938 年 52 巻 621 号 p. 485-492
神奈川縣鵠沼海岸及ビ平塚海岸ニ於テ, 9月ヨリ翌年2月マデノ間ニ採集シタ植物ノ葉ニ就イテ氷點降下法ニヨリ滲透壓ヲ測定シテ次ノ如キ結果ヲ得タ。
1. くろまつデハ18.0氣壓～25.5氣壓ヲ示シ, 寒季ニ滲透壓ノ高マル傾向ガ見ラレル。
2. こうばうむぎデハ15.0氣壓～22.0氣壓, こうばうしばデハ15.6氣壓～17.2氣壓ヲ示シ草本中特ニ高イ値デアル。
3. あかざ13.1氣壓. すなびきさう13.0氣壓, はまゑんどう11.1氣壓～142氣壓. けかものはし12.6氣壓, はまばうふう (幼植物) 12.2氣壓はまひるがほ10.3 氣壓ヲ示ス。
4. 海岸松林ニ生育スルノハ特殊ナ例ト考ヘラレルガはんのきデ19.5氣壓～20.5氣壓ヲ示ス。
5. はまひるがほノ培養セル幼植物デハ7.4氣壓～8.3氣壓ヲ示シ, BRENNERノ人工海水ノ1/8ノ濃サニマデ抵抗シ得ル事ガ見ラレル。
6. 材料ヲ採集セル場所ノ土壤ハ15糎ノ深サニ於テ, 食鹽含有量0.003%～0.004%或ハ痕跡, 含水量33%～53%, pH6.8～86ヲ示ス。
