1949 年 62 巻 731-732 号 p. 49-52
(1) 前報の貯藏花粉により得られた種子及び之より得た次代植物につき, 其の貯藏期間との關係に就き調査したるに, 大要次の如き結果を得た。
(2) 貯藏花粉により得られた種子は其の大さに大小あり, 且つ新鮮花粉による種子よりも其の豐圓さに於て劣り, 1000粒重も新鮮花粉の約2/3位しかたかつた。
(3) 貯藏花粉による種子の發芽力は貯藏期間の延長と共に劣惡となり, 發芽も亂れ且つ遲延し, 發芽率も低下した。
(4) 貯種花粉の授粉により得られた次代植物の幼苗時代には種々の畸形が出現した。この内貯藏期間の短い花粉によるものは其後正常に戻るものもあつたが, 長期貯藏の花粉による幼苗は生育が進むにつれ