植物学雑誌
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放線菌胞子の電子顕微鏡による形態について
板垣 史郎古川 稔木下 祝郎
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1959 年 72 巻 857-858 号 p. 466-473

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抄録

193株の放線菌の胞子につき電子顕微鏡観察をおこない, Pridham らの sporophore の分類に従った sporophore の形態と, 胞子の電子顕微鏡的形態の連性をしらべ電子顕微鏡的微細構造を分類上利用しうる可能性を示した。
1. 胞子の形は spherical, ellipsoidal および cylindrical に大別されるが, この間は連続的に変化するもので, 同一菌株についてもかならずしもその形態, 大いさの斉一度は一定のものではない。
2. 胞子の表面構造については smooth, rough, granular, short-spiny, spiny および hairy にわ(第3表) S. griseus 群の育成歴史470 植物学雑誌 第72巻 第857-858号 1959年11-12月けられる。著者らの観察した範囲では wrinkled は認められなかった。
3. granular, spiny および hairy のごとき構造をもつ20株は, いづれも spira に属していた。

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