植物学雑誌
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シャジクモ科植物の生長点の分化と器官形成
II. Chara Benthamii
岩崎 尚彦
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1962 年 75 巻 883 号 p. 1-9

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抄録

被茎類の Chara Benthamii ケナガシャジクモの形態形成を観察した.
主軸の生長点は 1 個の頂端細胞である. 芽の先端の規則的な分裂によって, 節の原基細胞から, 9~12個の周辺細胞と2個の中心細胞ができる. 周辺細胞は, 小枝原基と基底細胞に分裂する. 小枝原基は, 続けて4個の細胞をつくり, これが後でそれぞれ小枝の節と節間に求基的に分裂する. 小枝節には 1 個の中心細胞と4~6 個の周辺細胞ができる. この周辺細胞から苞ができる.
主軸節の基底細胞は, 基底節と基底節間に分裂する. 基底節の第 1 と第 4 周辺細胞から皮層ができる.第 3 周辺細胞からは托葉が伸び出る.
腋芽は第 1 小枝基部の向軸側から伸び出す. 原基細胞は他の小枝では基底節間にあたる位置の細胞である.
Chara Benthamii は雌雄同株である. 生殖器官の原基は, 小枝節の第 1 周辺細胞である. この頂端細胞からは蔵精器ができる. その基部のこの場合にだけできる基底節の第 1 周辺細胞から蔵卵器ができる. 卵母細胞は卵細胞のほかに1個の細胞を分裂する.

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