植物学雑誌
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赤ダイコンの根のアントシアニン
アントシアニンの研究, 第36報
石倉 成行林 孝三
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1962 年 75 巻 883 号 p. 28-36

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抄録

赤ダイコンの赤色は, Harborne などのペーパークロマト試験によれば, ペラルゴニジンの三糖配糖体(raphanin) がそれぞれパラクマール酸 (raphanin A) とフェルラ酸(raphanin B) とでエステル化された2種類の色素によるという. 今回われわれはまず三糖配糖体を結晶化することができた. この機会に名称を raphanusin と改める. 有機酸結合をもつ2種類の原色素の結晶化にはまだ成功しない. これらの色素についての研究結果は次のごとくである. Raphanusin はpelargonidin-3-diglucosido-5-monoglucoside, raphanusin A はラファヌシン+パラクマール酸であるが, raphanusin B はラファヌシン+カフェ酸+フェルラ酸で Harborne の所見とは一致しない. これまでに結晶化された三糖配糖体としては,raphanusin は赤キャベツの rubrobrassicin (cyanidin-3-triglucoside) につぐ第二例である.

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