植物学雑誌
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チューリップの花から単離されたフラボノール配糖体
川瀬 義之柴田 萬年
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1963 年 76 巻 897 号 p. 89-91

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抄録

われわれの知る範囲内では今日までのところ, まだチューリップの花からフラボノール配糖体を得た報文に接していないので, 二品種の花についてその存在を確かめた. 品種ゴールデンハーベスト (コッテージ系で大きな濃いレモン色の花をもつもの) の乾燥花被から1%の収量で黄色色素が結晶状に単離され, 各種のテストの結果ルチンと同定された. このフラボノール配糖体はまた品種アスリート (メンデル系で純白色の花をもつもの) の花被中にもその存在が確認されたが, 含量が少ないせいか結晶状には得られなかった. 明年以降他品種について継続研究の予定である.

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