植物学雑誌
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羽状ケイ藻Surirella ovata var. pinnataの変異
小林 艶子
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1963 年 76 巻 900 号 p. 203-205

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抄録

秋田県大湯川で採集したSurirella ovata var. pinnataを308個体顕微鏡写真に写しそれぞれを2,000倍にひき伸ばしそれについて変異を調査した.
両側縁が彎出した個体, ほぼ平行な個体, 頭から足極にかけて急に細くなる個体などいろいろな型がみられた.
このけい殼の基本型は両側縁が平行な型と考えられ, この型から中央部がやや彎入した型や, 頭極より足極が急に細くなる型や, 両側縁が彎出する型ができたと考える.
308個体の測定値は次のようになっていた. けい殼の長さ, 16-51μ,巾7.5-11.5μ, 100μ間の翼管60-95本, 10μ間の横条線15-26本.
今回の調査で従来の記録より翼管と横条線の間隔のせまい個体がみられた.

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