他の植物の種子と比較して調べた. 種子の発芽時の含水量の飽和含水量にたいする割合は,海岸植物の種子では低い.種子は初めの数時間 急速に吸水し,その後の吸水速度はゆるやかになるが,急速な吸水が終った附近で発芽時含水量に達する.
海岸植物の種子は,より高濃度のショ糖液中で発芽時含水:量にまで吸水し,発芽しうる.
海岸植物の種子は,吸水脱水ともにその速度が他の植物の種子より早い.しかし吸水比率は脱水比率よ りはるかに大である.
これらのことから,海岸植物の種子は吸水および発芽について,乾いた環境条件に適応していると思わ れる.