1965 年 78 巻 924 号 p. 187-193
加藤幸雄: 無菌培養によるシダの配偶体および退胞体の生理•形態形成の研究 VI. 世代の交代に関する一資料無菌培養法でシダの生活環に伴う形態変化の要因をしらべ, 二三の結果をえた. 基本培地にマイトマイシンCを加えると, 配偶体は肥厚し, 内部に維管束が誘導されることが確められた. チオウラシルを加えた培地ではアポガミーで生じた造胞体と”)胞体様配偶体“.も称すべき一変異個体をえた.これらの出現の意義, および世代の交代のメカニズムを実験的に研究する上での二三の問題点が論じられた. (名古屋大学理学部生物学教室)