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日本泌尿器科学会雑誌
Vol. 103 (2012) No. 3 p. 557-561

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http://doi.org/10.5980/jpnjurol.103.557

原著

(目的)本邦von Hippel-Lindau(VHL)病に伴う褐色細胞腫の臨床的特徴を明らかにする.(対象と方法)平成21~23年度厚生労働科学研究費補助金難治疾患克服研究事業にてVHL病患者全国疫学調査を本邦で初めて施行し,発症年齢,性別,居住県,治療内容,副腎不全の有無,予後等の臨床情報を集積しVHL病に伴う褐色細胞腫の特徴を明らかにした.(結果)褐色細胞腫は全患者409例中62例(15.1%)に合併していた.発症率は欧米と同等で性差なく,発症年齢は平均29.7±2.0歳,中央値31.5歳,年齢分布は10~75歳で,最多発症年齢は15~20歳と35~40歳の二峰性を示した.両側26例(41.9%),副腎外発症8例(12.9%),悪性4例(6.4%)であった.手術回数は1回が65%,2~3回が19.3%で,6例(10%)は無症候性で経過観察がなされ,両側例26例中14例(56%)で術後のステロイド補充療法が行われていた.褐色細胞腫関連死は5例で,内訳は悪性転移4例,術後ステロイド補充中の感染症1例で循環器系合併による死亡例はなかった.(結論)本邦VHL病褐色細胞腫の特徴は,発症頻度15%で,若年例,多発性異時性に発症,両側例,悪性例等,多彩な特徴が明らかとなった.

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