2012 年 103 巻 5 号 p. 675-680
1998~2011年に当科で原発性女子尿道癌を4例経験した.腫瘍生検,膀胱尿道鏡,CTもしくはMRIの画像検査で診断を行った.患者の年齢は66歳から92歳,主訴は,肉眼的血尿が1例,尿閉が1例,外陰部出血が2例.病理組織診断は,移行上皮癌が2例,腺癌と扁平上皮癌がそれぞれ1例であった.病期はGrabstald分類を用い,stage BとC例が各々1例,stageDが2例であった.また,治療は,3例で膀胱全摘除術+回腸導管造設術を施行し,1例で放射線外照射を行った.予後は,2例が経過中に癌死しており,1例が12カ月再発なく経過,1例が経過中lost followとなった.