日本泌尿器科學會雑誌
Online ISSN : 1884-7110
Print ISSN : 0021-5287
腎移植の研究
VIII. Superoxide Dismutase による温阻血腎の機能保護に関する実験的研究
國芳 雅広進藤 和彦金武 洋松屋 福蔵松崎 幸康堀 建夫垣本 滋斉藤 泰
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 74 巻 5 号 p. 808-811

詳細
抄録

家兎腎を用いて, SOD (Superoxide Dismutase) の温阻血腎機能保護効果が検討された. 右腎摘後1週間目に, 左腎動静脈および尿管が90分間クランプされた. クランプ前30分と血流再開直前に, SODが各々0.5ml静注にて投与された. クランプ解除後, 腎色調の回復時間が測定された. 血清CrおよびBUNが定期的に測定された. 術後7日目に左腎摘を行ない, 病理組織学的に検討した.
1) SODを投与された腎臓の機能は, 投与されなかつたのに比べて良好であつた.
2) 温阻血腎機能保存の目的でSODを投与することは有用である.

著者関連情報
© 社団法人 日本泌尿器科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top