日本泌尿器科学会雑誌
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2動原体性Y染色体を呈した尿道下裂の1例
吉永 敦史諸角 誠人吉田 宗一郎大野 玲奈石井 信行寺尾 俊哉鎌田 成芳林 哲夫山田 拓己
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2007 年 98 巻 1 号 p. 30-33

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抄録

症例は2歳男児. 子宮内胎児発育遅延にて当院母子周産期総合医療センターへ母体搬送され, 在胎39週3日, 帝王切開にて2200gで出生した. 生下時外性器異常を認めたが, 電解質は正常であった. 染色体検査では, 45X/46X, idic (Y) (q11.2) を呈していた. 腹部超音波検査において子宮及び卵巣は認められなかった. 当科紹介受診となり, 陰嚢型の尿道下裂及び右鼠径ヘルニア, 右非触知停留精巣の診断となった. また左陰嚢内容は触診上正常組織であった. 1歳時右鼠径ヘルニア修復術及び右停留精巣手術施行するも, 右精索及び精巣上体様の構造物は認められたが, 右精巣は認められなかった. さらに2歳時尿道形成術を施行したが, 術後瘻孔形成あり, 瘻孔閉鎖術を追加施行した. 現在, 瘻孔なく, 経過良好である.

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