視覚の科学
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原著
独立成分分析を用いた4種類の刺激に対する網膜内因性信号の検討
三橋 俊文広原 陽子神田 寛行大川 賀孝三好 智満森本 壮不二門 尚
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2016 年 37 巻 1 号 p. 7-17

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抄録

局所光刺激(LS), 経角膜電気刺激(TES), 視交叉近傍逆行性電気刺激(OX), 後極部局所電気刺激(STS)の4種類の刺激に対する, テトロドトキシン投与前後での応答を独立成分分析(ICA)により解析した。応答は近赤外光を照明に使った眼底カメラで画像測定できる。この画像を刺激に合わせて時系列で得ることにより, 応答の時空間情報を得ることができる。この時空間情報には, 機序の異なる複数の応答や刺激に関係のない雑音などが含まれている。本報告では空間ICAを用いて空間的に独立な成分を求めた後に, その空間成分を測定画像に射影してその成分の時間的な特徴を求めた。麻酔下のネコ3頭に対するICAの結果と先行研究との比較により, LSとSTSの応答は, 主に網膜外層からの血液動態を起因とし, TES, OXの応答は, 網膜内層の神経活動を反映した網膜内の動脈の血流変化に起因すると考えられた。また, STSでは, 時間的にも空間的にも異なる二つの応答が, ICAの結果にあらわれた。

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© 2016 日本眼光学学会
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