視覚の科学
Online ISSN : 2188-0522
Print ISSN : 0916-8273
ISSN-L : 0916-8273
原著
ソフトコンタクトレンズ装用時の眼の矯正に及ぼすレンズ形状の影響
石崎 諒格内 敏比嘉 昌阿保 政義金子 弘
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 37 巻 3 号 p. 88-92

詳細
抄録

ソフトコンタクトレンズ(SCL)は軟質材料であるので,眼の装用時に角膜に沿って形状が変化する。本研究では,SCLの光学領域,中間領域,ベベル領域の形状が異なる3種類のSCLの装用における形状変化について評価した。はじめに,有限要素法により装用時のSCLの形状変化を解析した。次に,この形状変化がSCLの度数に及ぼす影響を光線追跡によって求めた。得られた主な知見は,1)SCLの形状は,装用によって度数の製造単位である0.25D以上に変化する。2)中間領域の僅かな隙間に涙液を保持するSCL形状では,光学領域が上方向に変位して度数変化が小さい。3)ベベル領域ではB.C.側に引張応力,F.C.側に圧縮応力が作用して曲げ変形が起きる。

著者関連情報
© 2016 日本眼光学学会
前の記事 次の記事
feedback
Top