2018 年 39 巻 4 号 p. 85-89
近視人口の増加が世界的に問題となっているなか,さまざまな近視進行に関する研究が行われている。その中で近年,エビデンスのある近視進行抑制法のひとつとして注目されている方法がオルソケラトロジーである。報告による差異はあるものの単焦点眼鏡と比較すると約30から50%の抑制効果が期待できる。また,近視の進行しやすい低年齢においての効果が比較的高いこともわかってきた。アトロピン点眼治療との併用による相乗効果も期待されている方法である。安全性を重視した処方をこころがけ,健全に発展していくことを期待する。