2021 年 42 巻 3 号 p. 52-56
目的:分光透過率の異なる黄色着色レンズのグレア下におけるコントラスト感度への影響を検討する。
方法:健常若年者27例27眼を対象とした。コントラスト感度測定はコントラストグレアテスターCGT-2000を用い,明所,薄暮,暗所で視角6.3, 4.0, 2.5, 1.6, 1.0, 0.64 degの視標を呈示し,グレア下の測定を行った。黄色着色レンズはG1, G2, G3, G4の4種類を使用し,各背景条件下でレンズ非装用(N)1回,レンズ装用(各レンズ1回)の計5回を施行し,NとG1, G2, G3, G4間のコントラスト感度を比較した。
結果:明所視および薄暮視,暗所視においてコントラスト感度に有意差はみられなかった(p > 0.05)。
結論:健常若年者は黄色着色レンズ装用により,グレア下におけるコントラスト感度に影響を与えないことが示唆された。