視覚の科学
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原著
Goldmann視野計トレーニングシステムを用いた視野の定量評価
生方 北斗戸田 春男八百枝 潔小林 昭子可児 一孝前田 史篤阿部 春樹
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2022 年 43 巻 1 号 p. 8-16

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抄録

目的:Goldmann視野計(GP)トレーニングシステムを用いて視能訓練士と学生とが模擬患者に対して測定した視野の結果を定量的に比較し,両者の差異を明らかにする。

方法:対象は視能訓練士養成校学生8名と臨床経験5年以上の視能訓練士5名であった。GPトレーニングシステムを用いて緑内障性視野異常の模擬患者に対する視野測定を課した。V/4e,I/4e,I/3e,I/2e,I/1e視標のプロット点から視野を立体角で算出した。模擬患者の視野データと対象者が検出した視野データを重ね合わせたときの和集合の領域(UA),一致した積集合の領域(IA),一致しなかった対象差集合の領域(SDA),IAをUAで除したIntersection percentage(IP)を解析した。

結果:IAは学生の方が視能訓練士より有意に狭く,SDAは有意に広かった。IPは学生の方が視能訓練士より低かった。

結論:視能訓練士は学生に比べて視野を忠実に測定できた。

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© 2022 日本眼光学学会
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