主催: 一般社団法人日本物理学会
会議名: 2016年度日本物理学会秋季大会
開催日: 2016/09/13 - 2016/09/24
有機電荷移動錯体TTF-CAは、光励起により中性相からイオン性相への相転移を示す。今回、TTF-CAの中性相に対し、光誘起相転移を引き起こす近赤外光(0.6 eV)と同時にテラヘルツ波を照射することで、相転移の際に生じるCTバンドの反射率変化が増大することを見出したので報告する。この応答は、0.6 eVの光で生成されるイオン性ドメインの双極子モーメントの方向が、テラヘルツ波により部分的に揃えられた結果として理解することができる。