日本薬理学会年会要旨集
Online ISSN : 2435-4953
第97回日本薬理学会年会
セッションID: 97_2-B-SL07
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特別講演
核―細胞質間分子輸送研究から創薬へ
*米田 悦啓
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抄録

真核細胞は、核と細胞質が核膜によって隔てられており、細胞が生きるためには、核膜に存在する核膜孔を通して、機能分子が核と細胞質間を効率よく正確に輸送されることが必須である。従って、その輸送の分子メカニズムを解明することは、様々な生命現象を理解する上で極めて重要であり、医学・薬学の発展にとって必須の研究テーマである。本講演では、先ず、核―細胞質間蛋白質輸送に必須の因子であるimportin alpha/betaの発見など、生命科学史に残る重要な発見を通して、核蛋白質輸送の基本メカニズムの理解がどのように進められたかを説明する。さらに、それらの輸送因子が、細胞分化、発生、ストレス応答などの複雑な生命現象の理解にどのように貢献したかを解説する。また、核輸送装置が、細胞のがん化や老化などにも深く関わってくることが明らかになり、それらを標的とした創薬への展開が進められている。このように、本講演では、基礎的な細胞生物学的研究が、どのようにして医学・薬学の発展に貢献していくかを概説したい。

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© 2023 本論文著者
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