理学療法の臨床と研究
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症例報告
高度肥満患者に対する減量手術後に運動を継続することによって四肢筋量の維持と運動耐容能の向上を果たした一症例
道上 可奈河江 敏広筆保 健一岩城 大介中島 勇樹田邊 和照平松 憲米田 真康木村 浩彰
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2018 年 27 巻 p. 47-49

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抄録

「症例」腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を施行された病的肥満症の 30 歳代女性に対し、手術前後に理学療法介入を行った。入院中は離床介入および退院後も継続して実施可能な運動の指導を行い、退院後は月 1 回の外来通院に合わせ、理学療法士が対面式の運動指導を継続して実施し た。また、入院中から退院後も多職種で構成されるチームで一貫したフォローを実施・継続した。 退院後、週 3 回の運動を継続し、運動習慣を獲得することができた。術後 3 か月時点において、 四肢筋量は維持され、運動耐容能と筋力は向上した。 「結論」運動習慣を獲得することによって四肢筋量の維持と運動耐容能および筋力の向上を果た した。これは、チームによるフォローが治療継続につながり、理学療法士は定期的に運動実施 内容の評価と調整を実施したことで、運動療法を継続でき、運動習慣の獲得と身体組成や運動 機能の改善に貢献できたと推察された。

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© 2018 公益社団法人 広島県理学療法士会
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